猫のピートじゃないけれど、夏が好きで、夏のために冬を生きていると思うことがある。
朝起きると世界はすでに美しく、窓から吹き抜ける風はやわらかい。終業後に友達に会いに行くときも、海側の空はまだ明るくて、毎日違う色のグラデーションにため息をつく。
書くことが複雑な作業だからこそ、生活はシンプルで心地いいものにしたい。美しい夏の夕暮れの中、2025年の上半期を振り返る。
毎夏恒例のHIT LISTを、今年はnoteにて更新しました。
軽井沢での休暇やnote開設、カフェインレス生活などのトピックのほか、変わっていく世界に感じた自分の中の「錨」についても綴っています。
街も人も、絶えずとどまることなく変わっていく。この夏ほど、その傾斜を恐ろしく思ったことはない。それでも、私たちが学んできたことや信念が消えてしまうわけじゃない。私たちは粛々と、抵抗することができる。打ち寄せる波にするすると流されてしまわないため。連綿と積み上げられた人々の思いを踏みつける、無責任な言葉に抗うため。そのために本や音楽、映画という「錨」はある。
私たちはどこへ行くのか？
猫のように感覚を研ぎすまし、風が吹きぬける、夏への扉を探したい。そんな気持ちを噛みしめています。
［関連記事］