あのときの100のKiss|わたしのマーガレット展

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20日からスタートする「私のマーガレット展」へ。

1963年に創刊され『ベルサイユのばら』などの名作を世に送り出してきた「マーガレット」「別冊マーガレット」という“雑誌”を主役に、少女マンガの半世紀を描き出す大規模展だ。

王冠のロゴが燦然と輝く入り口。音楽とともに50年分の「出会い」と「すれ違い」、そして「100のKiss」が紡がれるカレイドスコープシアター。序盤から涙が止まらなかった。

 

会場には、代表作の貴重な原画300点あまりが一挙に並ぶ。

恋のときめきやあこがれはもちろん、せつなくて泣いた場面や、生き方の指針となった言葉がぎゅっとつまっている少女マンガの世界。伝説の『ベルサイユのばら』や『ホットロード』、中学校の教室で読んでいた『花より男子』、大人気連載中で年末には実写映画が公開される『アオハライド』まで。

大好きな先生たちの原画からは驚くほど生々しい息遣いが伝わってくる。

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紡木たく『ホットロード』

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くらもちふさこ『いつもポケットにショパン』

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池田理代子『ベルサイユのばら』

ダンディな別マ編集長・今井さん(クラシック音楽ファン)には、作家単位でなく「雑誌文化」としてのアーカイブ保存への熱意を伺い、とても感動した。

後世に伝えていく文化として、これは大切な志だ。ご苦労は多いだろうが、ぜひ続けてほしい。

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また、内覧会の最後に行われた谷原章介さん(本物の少女マンガファン)と池田理代子先生のおしゃべりもすばらしかった。池田先生の言葉には、女性の生き方が画一的だった時代に「社長夫人ではなく社長になりたい」と闘ってきた女性クリエイターの誇りを感じる。

マーガレットのロゴである王冠は、「王道」の証。

青春時代の王子さまに会いにいけるのはもちろん、時代時代の少女たちの文化やものの考え方を俯瞰できる貴重なチャンスだ。

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わたしのマーガレット展

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