春うららかな午後に……好評のゴシック特集第2弾!
ということで、本日のOTTAVA Domenicaは「妖精と悪魔」がテーマ。「妖精」「悪魔」と検索をかけるだけで登場する膨大な音楽の数々に驚きました。どうして人は、こんなにも暗闇の幻想(ダーク・ファンタジー)に惹かれるのでしょう!
私も最近、METライブビューイングの『ホフマン物語』に魅了されたばかり。
旬の話題では、この『ホフマン』や次回作の二本立て『イオランタ』『青ひげ公の城』(3/28-4/3)、中盤を迎えた新国立劇場『マノン・レスコー』など、オペラのファンタジーをぞんぶんにお届けしました。
関連して「3時のモーツァルト」では、ホフマンがあこがれたモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』の暗黒世界を林田さんが解明!
「日曜日の本」では、高野セレクトの『魔女の世界史』(海野弘、朝日新書)をご紹介するつもりが「新しい魔女=女性リーダー像」としての映画『マレフィセント』で白熱論争してしまう、ディズニー大好きなふたりでした……
写真は、林田さんにいただいたホワイトデーの贈り物、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の「パスティッケ」。17世紀のドメニコ会修道士のレシピで作られたミントで、神聖な気分になれそうです。
サンタマリアノヴェッラプロダクツ:食品おたよりコーナーでは、リスナーの男性から奥様へのすてきなプレゼントも。こういうエピソードに出会うたび、ラジオをやっててよかった、とかみしめます。
番組ではこれからも、みなさまからのすてきなお便りをお待ちしております。
【3時のモーツァルト】
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲
【日曜日の本】&【麻衣のオススメ】
海野弘『魔女の世界史』(朝日新書)[高野麻衣・選]「魔女」は、なぜこんなにも私たちを惹きつけるのでしょう。今週のOTTAVA Domenicaのテーマは「妖精と悪魔」。19世紀末美術を魅了した「ファム・ファタル」以降、可視化され爆発的に拡散された「魔女」は、そのふたつの中間にあるイメージだと思います。
1990年代のノスタルジーあふれる海野弘さんの博覧強記が教えてくれるのは、中世の魔女狩りからゴスロリ、アニメにまで継承される「魔女」の遺伝子の歴史。サロメやメドゥーサにはじまり、ココ・シャネルやアガサ・クリスティやきゃりーぱみゅぱみゅまで。縦横無尽な「魔女」カタログです。とりわけ20世紀の魔女復興運動とフェミニズムの関係性は、はじめて知ることばかりでした。
「常識に従って生きること」を拒否したら、それは「魔女」のはじまり。そう意味では、先日の地上波放映で人気再燃中の『かぐや姫の物語』も「魔女の物語」。プリンセスを愛する私自身やあなたのなかにも、確実に「魔女」はいるのです。
- 作者: 海野弘
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2014/07/11
- メディア: 新書
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