そういえば昨夜のワークショップの記事、iioさんがぶらあぼに書かれたそうだったので、確認のためバックナンバーを探す。
これこれ、紘子が表紙のやつだ。
手にとると、表4まで紘子。 女性誌でよくある化粧品タイアップ表紙みたい。
でもいい。紘子ならいい。だって紘子だもの。
ピアニストの中村紘子さんがわたしのなかの「紘子」になったのはわりと最近のことで、はっきりいって夫君・庄司薫の作品を読みはじめてからである。
薫くんの語る「ピアニストの中村紘子さん」がかわいいんだもの。
これはスナイパーの連載にも書いたのだが、薫くんは全文化系女子の恋人であり、そんな彼のエリートまるだしのツンデレ言動に惹かれて猫といっしょに住み着いてしまった紘子さんは、実に愛すべき共感すべき文化系女子のはしりなのである。
もう脳内親友です。紘子です、というわけ。
その前の紘子の印象はやっぱり大御所で、でも本を書くひとである、というのが大きかった。
昔、なにかの雑誌でハロルド・C・ショーンバーグの『大作曲家の生涯』(共同通信社)を紹介していたのを読んで、その本を図書館で借りたことがある。
ショーンバーグはニューヨークタイムズの音楽評を25年間担当し、ピューリッツァー賞を受賞したひとだ。深い知識と切り込むようなセンス、読んでいておもしろい音楽の文章だとおもった。
考えてみれば、音楽について書くことのあこがれの一端を、紘子は開いてくれたのかもしれなかった。
デビュー50周年。これからも優雅なアゴーギグで酔わせて紘子。
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