OTTAVA Domenica 最終回「カフェ/自由の大地」(9月27日放送)

OTTAVA Domenica Specialもいよいよ最終回。テーマは「カフェ」と「自由の大地」。パリやウィーンのカフェ、そして日本の喫茶店文化ではぐくまれた音楽、そして20世紀のクラシックの中心地となった自由の国、アメリカです。

バッハ:コーヒー・カンタータ「そっと黙って、お喋りなさるな」BWV.211~ええ、コーヒーのおいしさったら

ショスタコーヴィチ:タヒチ・トロット op.16(二人でお茶を)

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 K.219 「トルコ風」~第3楽章

ショパン=クライスラー:マズルカ第45番 op.67-4

ブラームス:弦楽六重奏曲第1番~第2楽

ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

グローフェ:ミシシッピ組曲(音の旅)~Ⅱ.ハックルベリー・フィン

マンシーニ:ムーンリバー

ストレイホーン:A列車でいこう

コープランド:アメリカの古い歌 第1集~ささやかな贈り物

以上は、選曲のほんの一部。どこかなつかしく、でもとびきり自由で楽しい気分になれるセットリストです。林田直樹さんの男子高時代の思い出やわがオードリー・ヘップバーン愛、エンターテインメントの大切さなど、おしゃべりにも熱がこもりました。

ふたりのおしゃべりをお届けする日曜日(Domenica)はこれで最後ですが、こうした音楽と物語のご紹介は、今後もつづけていく予定です。

1年間、番組を愛してくださりほんとうに、ほんとうにありがとうございました。

これからもすてきな音楽の日々をお過ごしください。

 

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舞台はニューヨーク。5番街の宝石店ティファニーに憧れ、ショーウインドーの前でパンをかじるのが大好きなホリー。同じアパートに越してきた作家の「ぼく」はそんな彼女に次第にひかれていくが、彼女には秘密があって……。私にとって『ティファニーで朝食を』は、オードリー・ヘプバーンと猫とニューヨークがいちばん魅力的に描かれたラヴストーリー。ジバンシィのドレス。朝のシャンパン。そしてヘンリー・マンシーニの甘やかでおしゃれな音楽。すべてがいとおしい、不滅のナンバーワン映画です。

十代の頃には、しゃれた字体で印刷してある「ミス・ホリデイ・ゴライトリー」の名刺を真似て、隅っこに「旅行中(Traveling)」なんてあしらってみたり。行く当てもなければ帰る場所もないけれど、心の赴くまま旅をつづけたい(I’m traveling)――「ある晴れた朝、目を覚まし、ティファニーで朝食を食べるようになっても、あたし自身というものは失いたくないのね」なんてセリフを嘯いていたものです。

しかし、映画のホリーは旅の終着地を見つけます。それを象徴しているのが主題歌「ムーンリバー」。自分が作った鳥籠(偽物の自由)の中にいると見透かされ自棄になったホリーが決意し、雨の中ずぶぬれになって猫を見つけ、「ぼく」と抱き合うラストシーン。彼女の気持ちを吐露するようにあふれだすこの歌を、私はこんなふうに解釈しています。

いろんなことがあったけど 私たちは同じ“虹の彼方”を見つけた

ハックルベリー・フィンみたいな親友 ムーンリバーと私

私がホリー=オードリー・ヘプバーンに憧れた理由は、彼女の美しさだけではなく、その気高さであり、上品なユーモアであり、強さであり、もろさでした。ずっと高みを目指し、貪欲に、強くなりたいと歯を食いしばって生きてきたけれど、ほんとうの強さってなんだろう――『ティファニーで朝食を』は、大切なものを守るためのほんとうの強さについて考えさせてくれる映画であり、音楽なのかもしれません。

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